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  2. ワイン用語集 サ行〜

ワインにとって酸は、基本的に望ましくないものと、思われがちですが、ほど良い酸味は、フレッシュで活き活きとした印象を与え、酸が少なすぎると弱々しい印象となってしまいます。樽での熟成は、ゆっくりとした酸化熟成ですし、瓶内で還元熟成されたワインは、抜栓後、空気と触れ合う事により酸化が促進され、見事に香りが花開くこともあります。
ブドウ本来の酸としては、酒石酸やリンゴ酸といった、比較的刺激の強い酸を多く含みますが、現在ほとんどのワインでは、アルコール醗酵後、リンゴ酸(マリック・アシッド)を、乳酸菌の働きによって、やわらかい乳酸(ラクティック・アシッド)に変化させる、マロラクティック醗酵をさせて、酸味を和らげています。
また、酒石酸は、白ワインの熟成の際、コルクの底に結晶として固まる事があります。これは、赤ワインのオリ同様に、決して異物ではなく、ヨーロッパでは「ワインのダイヤモンド」という美しい言葉で表現されています。

自然派ワイン

いわゆるオーガニックワイン、ビオロジック・ワイン、フランス語でビオロジー、と呼ばれるもので、化学肥料や農薬を使用しない有機農法によって栽培されたブドウを使ったワインの総称で、ビオワインと呼ばれることもあります。 元来ワインは、ブドウのみを原料にした最古の飲み物であり、その土地の土壌を表現した究極の自然飲料のはずでした。しかし、1980年代からの農薬散布による土壌汚染や一部の高評価ワインへの異常な人気集中等により、各地本来の伝統的な味わいが失われ、没個性的なワイン造りへと傾倒していったワイナリーが増大しました。それを傍らで見てきた、優良なワイン生産者たちが今、「リターン・トゥ・テロワール(大地に還ろう)」を合言葉に、原点回帰の自然派ワインのムーブメントを起こしつつあります。

シャトー<Chateau>

「城」をあらわすフランス語ですが、特にボルドー地方では多くのブドウ園を含む領地にお城のような館があった事からブドウ園そのものを表す単位として使われています。 ただ、今日のように多くのブドウ園がシャトーと表現するようになったのは、それほど古くからではなく、有名な1855年の格付け時はシャトーと名乗っていたのはごく少数だったようです。シャトー・ラフィットやシャトー・マルゴーに倣い、シャトーと付けるとワインがよく売れるので、多くのブドウ園がシャトーを頭に付けるようになった、という事のようです。

シンデレラワイン

ボルドー右岸地域で次々に造られるようになった高品質少量生産のプレミアムワインの総称。ポムロール地区の「シャトー・ル・パン」やサンテミリオン地区の「シャトー・ド・ヴァランドロー」が有名。非常に濃密でインパクトのある洗練された近代的な味わいで人気を博し、格付け外にも関わらず、メドックの一級シャトーより高額なシャトーも生まれています。このシンデレラワインの台頭により、カベルネ・ソーヴィニョンに偏りがちであった世界の赤ワイン市場がメルローに向き始め、現在、そのやわらかい果実味とほどよい厚味を持つメルローワインに人気が集まるようになりました。
同義で「カルト・ワイン」という言葉もありますが、こちらは、主にカリフォルニアワインを指す事が多く、「ワイン・スペクテイター」や「ワイン・アドヴォケート」などで高く評価されたために人気が出たワインで、やはり、少量生産であり、高額であり、入手困難なものが多く、代表的なものに「スクリーミング・イーグル」、「ハーラン・エステイト」、「ブライアント・ファミリー」、「マヤ」などがあります。

スーパーセカンド<Super second>

1855年のメドック格付けにおいて、第2級(ドゥジェム・グラン・クリュ)に格付けされたシャトーの中でも、特に品質が跳びぬけて高く、時には1級を凌駕するワインが出てきた事を受けてそれらの2級格付けシャトーを総称して、スーパーセカンドと呼ばれるようになりました。サン・テステーフのシャトー・コスデストゥルネル、サン・ジュリアンのシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ、ポーイヤックのシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 等が筆頭とされています。

スーパートスカーナ(スーパーテーブルワイン)

イタリア・トスカーナ州で、フランス・ボルドー地方のシャトー・ラフィット・ロートシルトからもらったカベルネ種の苗木を植え、ワインを造りを始めた「サッシカイア」がその先駆けとされており、いわゆる、トスカーナの土着品種でもあるサンジョヴェーゼ種だけを使わずに、国際市場に通用する美味しさを追求し、カベルネやメルローといった品種を積極的に導入していったワインです。伝統を重んじるDOCの規定からは外れるため、法律的にはテーブルワインというカテゴリーにおさまるのですが、実質的には最高格付けであるDOCGワインと同等、もしくはそれ以上の評価で取引されているワインもあります。現在ではその波がイタリア全土に広がり、他州でもこのようなスパーテーブルワインが多く生み出されています。
※ちなみに現在「サッシカイア」は、あまりに影響力が強く、DOC法のヒエラルキーが崩れるため、例外的に単独でDOCの認可を与えられています。またその影響で、多くの地区のDOCで国際品種の混醸が許可されるようになってきています。

スパークリング・ワイン<Sparkling Wine>

ワインに炭酸ガスが溶け込んだ発泡性のワインの総称。フランスではヴァン・ムスーと総称されます。なんといってもシャンパンが有名ですがシャンパンは、シャンパーニュ地方で伝統的な製法に基づいて造られたものだけに許される名称です。フランスでは他に弱発泡の「ペティヤン」や一定の規定を満たした「クレマン」等があります。イタリアでは総称を「スプマンテ」と言い、弱発泡のワインを「フリッツァンテ」と呼びます。スペインでは総称を「エスプモーソ」と言い、中でも「カヴァ」が有名です。ドイツでは総称は「ゼクト」、弱発泡のワインを「シャウムヴァイン」と呼びます。

スローフード<Slow Food>

1986年7月26日、ピエモンテ州のワイナリー、フォンタナフレッダ社で、現スローフード協会会長のカルロ・ペトリーニ氏とその仲間達が会食したときにスローフード協会の前身である「アルチゴーラ」が発足。いわゆるファーストフードに相対する言葉で、消えゆく伝統食材や素材、地域料理などを見つめなおし、食文化の原点に立ち返って保護していこうという精神は多くの人に受け入れられ、今や世界的な運動に発展しています。

セカンド・ラベル<Second Label>

主にボルドーのトップクラスのシャトーで、本来のファースト・ラベルの品質を保つために、その域に達していないと思われるワインに別の名前を付け、格落ちさせたワイン。主に樹齢の若い区画から造られたワインや、シャトーが新しく購入した土地からのワイン等がセカンドの回されます。決して低品質という訳ではなく、高価なファーストに比べてお買い得なため、高級ワインのクオリティを、お手頃価格で味わえるワインとして人気があります。 近年は、ファースト・ラベルのさらなる品質向上のために、サード・ラベルを造るシャトーも出てきています。

DOC法(原産地呼称管理法)

フランスのワイン法に倣い、1963年に整備されたイタリアのワイン法。品種、産地、収穫量、混醸率など細かく規定した「DOC」ワインを認定し、さらに厳しい規定検査をクリアしたものを「DOGC」に格上することにより、イタリアワインを「量より質」のワインへと変換させてきました。(その下に原産地を表示したテーブルワイン「IGT」と日常用のテーブルワイン「ヴィーノ・ダ・ターヴォラ」というカテゴリーがあります。)が、DOCG格付けの名声にあぐらをかいた劣悪なDOCGワインを造る生産者が出てきたこと、またそれに反発するかたちで、スーパートスカーナのような法規定外の枠組みで高品質なテーブルワインカテゴリーのワインを販売する新興勢力が出てきたこと、によりイタリアワインは一時、非常に分かりにくい体系となりました。 しかし、現在に至っては、新勢力に後押しされるかたちで伝統的なワインの品質も、みるみる向上しつつあり、今、イタリアワインは百花繚乱、日々新たな発見がある非常に魅力的なワインとなっています。

イタリアのワイン法

※DOCランク以上のワインがラベルに表示して良い言葉に、Classico(古くからの生産地域のワイン)、 Superiore(一定以上のアルコール度数のワイン)、Riserva(ある一定以上の熟成期間のワイン)があります。

テロワール<Terroir>

郷土、産地をあらわすフランス語。ワイン用語としてはワインの味わいに影響を与える土壌、地形、気候など、ブドウ畑の置かれている外的環境を一言で表す言葉として使われています。フランスでは、テロワールの違いこそがワインの味わいに与える決定的な要因とされており、フランスのワイン法は、このテロワールの違いを表現することに重点を置いている点が、非常に優れているとされています。

ドイツのワイン法

ドイツのワイン法は、EU法に準じた「原産地統制呼称制度」とともに、ブドウ果汁の糖度による独自の品質等級が併用されています。上位から「プレディカーツヴァイン(QmP)」「QbA」「ラントヴァイン」「ドイチャーターフェルヴァイン」の4つに大別され、最上級のプレディカーツヴァインはさらに果汁糖度を基準に6つの等級に分けられています(下図参照)。ドイツは、世界のブドウ産地の中でも北限に位置するため、日照による果汁糖度の確保が非常に重要となるため、糖度に重点が置かれています。また、国民気質もありますが、QbA 以上のワインには全て、瓶詰め人の認識番号や瓶詰めロット番号の表示が義務付けられる等、非常に厳格な制度となっているのも特徴です。

ドイツのワイン法

ドメーヌ<Domaine>とネゴシアン<Negociant>

ドメーヌとはもともと、領地、所有地をあらわすフランス語ですが、特にブルゴーニュ地方では、自らブドウを栽培し、そのブドウからワインを造る醸造所のことを指します。家族経営の規模の小さなワイン生産者であることが多いです。ネゴシアンとはワインの卸商のこと。単に瓶詰め、樽詰めされたワインを卸すだけのところから、契約しているブドウ栽培家からブドウを買い自ら醸造〜瓶詰め、販売までを行なうところ、まで様々ですが、ブルゴーニュでは後者が多く、ドメーヌものに注目が集まりがちですが、優れたネゴシアンのワインは、常に安定した酒質で、信頼できます。

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